1月20日 大寒の空気を感じながら思う
大寒の北海道
寒の入りから半月が過ぎ大寒を迎えました。一年の中で一番寒い季節になります。札幌の大通公園では、雪まつりに向けて雪像づくりが急ピッチにすすめられています。札幌市以外でも冬のイベントは道内各地で行われていて、雪や氷という冬の資源を利用した催しが企画され運営されています。
大寒の寒さを活かした食べもの
「大寒」というキーワードで検索すると、さまざまな記事が出てきますしAIも教えてくれます。そのなかで「大寒卵」というものがあり、1月20日の大寒の日に生まれた卵は縁起物だということを知りました。他に「大寒餅」というものもあったり…。この時期のお水は「寒の水」と呼ばれ、雑菌が少ない清らかな水だということで、それを利用してついたお餅を食べる習わしがあるということです。また、味噌や醬油などもこの頃に仕込みはじめるのが最適なようです。一年のうちで一番寒いこの時期だから利点とするという先人の知恵がここにあるものだと感じました。
大寒のときの九州での暮らし
九州でもこの時期はやはり寒かったと思います。佐賀の実家に住んでいたころ、北方に広がる背振の山々を望むと、冬は頂上に雪がかぶって見えていました。それでも佐賀平野に雪が積もることはめったにありませんでした。白菜やネギなども畑に刈り取りに行くこともよくありました。大寒のような寒い季節でも、九州の平野部では年中路地物の野菜が採れていました。

大寒の北海道を過ごす
1997年に北海道に引っ越してきて、20年ほど旭川とその近郊に住み、現在は札幌で北海道の冬を感受しています。九州と比べると雪がたくさん積もっていたり地面が氷結していたりして別世界です。さすがに路地物の野菜はみかけません。寒さもレベルが違い本当に「凍(しば)れ」ます…。真冬は寒さが顔に突き刺さるような感覚をおぼえる日もあります。空気を吸い込むと鼻の穴がくっつくような寒さを体験して、最初は驚きましたが、晴天の朝に気温がマイナス20度くらいだと知ってびっくりしたことを憶えています。この寒さの中で生活しはじめた頃は体がついていけず、最初の2~3年は熱が出て寝込むこともありました。でも、今はそれがなく、体が慣れたようです。子どもと女性は適応が早いと聞いたことがありますが、中年男にはこたえました。北海道の寒さ、おそろし!しかし、地球温暖化の影響でしょうか、最近はかつてのように突き刺さる寒さを感じる日は減ったように感じます。

大寒の雪原を眺めると
北海道に住んみて、九州と比べると冬が長いと思いました。雪が積もっている期間だけでも、だいたい12月から翌年3月までの4か月ほどです。庭木などの冬囲いを付けて外すまでの期間を数えたら半年ほどになるのでしょうか。九州では2月には梅の花が咲きはじめますが、北海道は雪に閉ざされて開花は見られません。梅はゴールデンウィークの頃に桜の開花と同時期にみられるところです。

北海道に住んでから長い冬を過ごして気づいたことは、冬がいくつかの段階に分かれていると思ったことです。雪が大地を覆い始める初冬、雪に閉ざされ森の中が沈黙したような真冬、そして、雪に覆われながらも陽の光がしだいに長くなり、雪の下では生命活動がはじまる立春以降です。雪原が割れ福寿草が咲きはじめ春の到来を感じさせてくれます。
旭川市から離れて郊外に10年くらい山村留学を家族でしていた時期があります。大雪山の麓での大自然豊かな山村ですが、その中にどっぷりと居たときに、北海道の冬の魅力を発見しました。
寒さという天の恩恵を生かした北国の暮らしの知恵
さいごに、北海道のような北国では、冬に路地物の野菜はありませんが、雪の中に収穫した野菜を貯蔵するという「雪室(ゆきむろ)」を利用する暮らしの知恵があります。その恩恵のひとつに越冬キャベツがあります。今では、北海道の上川郡和寒町というところで商品化されているものが有名だと思います。雪の中に貯蔵すると、凍れることなく保存され甘みも増すといわれています。北海道のスーパーでは時々見かけますし、自分で貯蔵している方々もいらっしゃいます。
大寒は、二十四節気の一年の最後の節気といわれています。この節気が終わると立春です。森羅万象の新年がやってきます。



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